鉄道トリビア (163) 銀座線にも相互乗り入れ計画があった
一方、銀座線を改良するには膨大な費用がかかるため、銀座線に並行する形で新たな地下鉄路線を建設し、そこへ乗り入れることに。
新しい地下鉄路線は銀座線のバイパスの役目を持たせて、混雑緩和をもくろんだ。
この新しい地下鉄路線が現在の東京メトロ半蔵門線だ。
半蔵門線への直通が決まったため、銀座線と東急新玉川線との相互直通運転は幻となってしまった。
新玉川線はその後、東急田園都市線に編入されている。
現在の通勤ラッシュの混雑を見ると、半蔵門線への乗り入れは正解だったと思う。
当初の計画通り銀座線規格の電車を走らせていたら、とっくにパンクし、二子玉川駅は乗換え客の移動で大変な状況になっていただろう。
銀座線と丸ノ内線が他の鉄道路線と直通運転していない理由として、「第三軌条方式だから」「トンネルが小さいから」が挙げられる。
ただし、これは必ずしも正解ではない。
たしかに既存の路線と直通するには難しいが、初めから地下鉄に合わせた規格で路線を建設すれば直通運転はできる。
それを実現した路線のひとつが大阪市営地下鉄御堂筋線。
日本で2番目に開業した地下鉄で、第三軌条方式だ。
この御堂筋線と同じ規格で建設されたのが北大阪急行電鉄南北線で、両路線は相互直通運転を行っている。