マネーのトリビア (27) 実はよく分かっていなかった?! 「円高」になるとどんな影響がある?
このとき、同じ金額の米ドルでも、円高だと買える円が少なくなるので、円高はデメリットです。
日本の主力業種である自動車や電機などは輸出型であることから、円高は日本経済全体にとってマイナスというイメージが強いのですが、最近では、輸出企業も円建てで取引したり、為替の変動を避ける為替ヘッジという手法を使ったり、海外での生産比率を高めたりするなど、さまざまな円高対策をとっているので、以前に比べて円高のダメージは受けにくくなっています。
逆に、円高は海外の企業などを割安に買えるチャンス。
実際に昨年度、日本企業による外国企業のM&A(企業買収)は大幅に増えました。
M&Aが国際的な競争力を高めることにつながれば、企業にとってプラスです。
一方、日本は海外から原油や食糧を大量に買っています。
例えば米国から商品を輸入している業者の場合、商品の代金を米ドルで支払うために、円を売ってドルを買います。同じ金額の米ドルでも、円高ならより少ない金額で買えるので、輸入業者にとって円高はメリットです。
円高だと、海外からの輸入品、例えばワインやブランドバッグ、化粧品などは安く買えます。
スーパーなどで「円高還元セール」