昭和の残像 鉄道懐古写真 (59) 8月5日は「ゴハチの日」!? お召しから荷物列車まで牽引したEF58
晩年は荷物列車や寝台特急・急行の牽引が中心となり、細々と活躍を続けていました。
製造から40年が経過した1986年、一部を除き引退となりました。
EF58の最大の特徴は、F級電気機関車初の半流線型ボディーです。
そのスマートな車体全長は、約19m。
これは、牽引する客車の暖房用に使用する蒸気発生用ボイラーを搭載するスペースを確保したためで、現在の通勤電車1両分の車体長20mに匹敵します。
初期に製造された31両は、昔ながらのデッキ付き角型ボディーで登場しましたが、後に半流線型ボディーに載せ替えられました。
EF58は走行線区の環境に合わせて仕様変更や改造がなされ、バリエーションに富む形態が存在しました。
同機関車を、晩年に大多数を占めた「正面窓Hゴム機」で形態別に紹介しましょう。
ここでは、典型的な「正面窓Hゴム機」を「一般型」とします。
EF58は、新製時にHゴム窓で登場した数両を除き、「大型正面窓」と「小型正面窓」で製造されました。その後の更新改造で、それぞれに「小型・Hゴム」化、「Hゴム」化が行われ、なんと全172両中約120両が「正面窓Hゴム」機となり、晩年のゴハチを代表するなじみ深い顔(前面)