異色ビール「グランドキリン」の正しい飲み方、正しくない飲み方
「へー。
のどにあたる刺激が新鮮ですね。
また、香りが口の中に長く残っているように感じます。
これがアロマホップの香りなのかな?」と、ラベルを見ながら感想を語ってくれた。
グランドキリンは飲み方によって、より深い味わいを楽しめることがわかった。
ただ、もう一つ飲み方があったはずだ。
「3.部屋の灯りを消し、テレビや音楽も消す。
そして自分の内面と向き合いながらグランドキリンと過ごす」だ。
夜も更けてきたし、疲れたし、自分もグランドキリンを飲みたいので、1~3の飲み方をすべて実践することにした。
ひとり静かにグランドキリンを楽しむことにしよう。
夜の闇に包まれた庭でグランドキリンを開けると、”プシュッ”という音だけが静かに響き渡った。
広口のビンからは豊潤な香りが漂ってくる。
深い香りを楽しみながらグランドキリンを勢いよく流し込むと、心地よい刺激がのどをスッと駆け抜けた。
その刺激とは裏腹に、口当たりはとてもまろやか。
このギャップがおもしろい。
この日はちょうど、ペルセウス座流星群がピークを迎えるときであった。
静寂のなかで流れ星を探していると、あっという間に時間が過ぎていく。