を生み出す村松二六(にろく)である。
村松さんは何度もスリランカに行くなどして、茶の木の栽培法から紅茶の製造法、製造機械など全てに工夫と研究を重ねた。
そして1989年から10年以上の歳月をかけ、「丸子紅茶」を誕生させたのだという。
丸子紅茶の中でも、紅茶通が「ダージリンの香り、アッサムの味」と絶賛する商品が「紅富貴」。
花粉症対策で脚光を浴びている茶種「べにふうき」から作った紅茶だ。
この「べにふうき」は、元吉がインドから持ち帰った種子の血の濃い、それでいて日本の気候にあった紅茶用の木。
「べにふうき」はヤブキタに比べると葉っぱが一回りでかく、堂々としてどことなく立派である。
JR静岡駅ビル内の地元産品を売る店では、「丸子紅茶」を筆頭に4種の静岡産紅茶を売っていた。
とはいえ、地元の代表的なスーパーの売場には、静岡産の紅茶はない。
静岡でもまだ限られた場所でしか買えないレアもののようだ。地元でも、これからのようである。
冒頭の圷さんのお店で、藤枝産の有機栽培の「和紅茶」を試してみた。
ほのかな甘い香りと、あきらかに紅茶独特の味。
それでいてすっきりクドくなく、後味が良い。