高速トリビア (19) 「より見やすく!」を追求 - 『案内標識』の”深すぎる”歴史とは?
高速道路で使用する案内標識は、利用者の視認性を向上させるため、平成22年にフォントの変更と文字サイズのアップを行いました。
変更点は、(1)文字を大きく、(2)より見やすいフォントに変更、という2つです。
和文はJHゴシックからヒラギノゴシックへ、英文はノイエハースグロテスクからビアログミディアムに変わりました。
どちらもやや線が太く、横幅が広くなっており、従来のサイズより5cm大きくなっています。
従来は英字が日本語の半分以下のサイズだったのに対し、新しい標識では英字のサイズが日本語の半分以上のサイズになっています。
比べてみると、より見やすくするための改善だということが分かります。
昭和38年7月16に、日本において初めての高速道路である名神高速道路の栗林IC~尼崎IC間が開通しました。
開通にあたり、標識についてもさまざまな検討がなされました。
アメリカやイギリスなどの4カ国の事例を参考に、日本に合った大きさや色、意匠などを走行実験や200名もの有識者の意見を基に決定していきました。
例えば、欧州では分岐に多数の地名と図形(地図)を掲載していましたが、日本では出口が左1カ所と単純であったため、2地名を原則として記載する仕様にしました。