「LCC」とは何なのか - 海外の先行事例から学ぶ
も搭乗ブリッジは設けず、LCCターミナル同様の低コスト利用を可能にする方針だ。
パリのシャルル・ド・ゴール国際空港のターミナル3は、チャーター便やLCCの発着ターミナルとなっている。
フル・サービス航空会社用の2つのターミナルを直結する無人レールを途中下車し、さびれた中間駅から吹きさらしの道路を通り、薄暗い高速道路高架下のトンネルを抜けた先に立地しており、飛行機との行き来はマイクロバスで行われている。
格納庫に使われる予定だった建物を転用したので、外観も内装も実に殺風景。
近未来的な建築デザインが特徴のド・ゴール空港内では異彩を放っている。
もっとも欧米では都市周辺に複数の空港が立地しており、大手航空会社が中心に発着する大型国際空港の他に、諸コストの安い小型空港(2次空港と呼ばれる)が豊富に存在するので、LCCターミナルの必要性は低い。
LCC自体、2次空港の利用を前提に誕生したビジネスモデルである。ロンドンには国際空港が10空港あり、その1つ、ルートン空港も2次空港の一例。
ビジネスジェット(社用ジェット)専用国際ターミナル群に囲まれて定期便ターミナルが立地しているが、大手LCCのeasyJetの本拠地であり、LCCが数多く就航しているため、ビジネスジェットとLCCの専用空港のような趣を見せている。