北海道では鳥がブーブー鳴く? 北海道の焼きとり事情
そのため、もともとは鶏肉の代わりに野鳥を使用していた。
しかし、野鳥は決まった季節にしか食べることができない。
そこで、安定して入手できる豚のモツが、野鳥に取って代わるようになった。
しかし、料理名はすえおきで焼きとりと呼ばれ続け、いつしか「室蘭焼きとり」として定着したのだそうだ。
というわけで、室蘭焼きとりは豚がメインなのである。
多くの店では“鶏肉を使用した焼きとり”もメニューに用意しているが、あくまでもこの焼きとりの主役は豚だ。
そして、室蘭焼きとりは塩でなくタレが主流。
各店秘伝のタレがあり、味を競っている。
脇役として欠かせないのは、まず玉ねぎだ。
玉ねぎの産地でもある室蘭らしい組み合わせで、豚肉のおいしさを見事に引き立てる。
もうひとつ欠かせないのが洋がらし。
タレの甘さとツーンと鼻腔(びこう)を刺激する洋がらしの最強タッグは、室蘭に来たならぜひとも味わっていただきたい。忘れられなくなること間違いなしだ。
室蘭内の焼きとり屋各店では、オープンと同時に客がのれんをくぐり始める。
酒のつまみとして日常から楽しまれているのはもちろんだが、イベントや祝い事がある際に家族で食べに行くという人も多いようだ。