2012年10月10日 08:08
高速トリビア (37) ”神業”と絶賛された高速道路のスピード復旧
地震が発生した場合、避難・救助・救援物資の運搬など、道路の果たす役割は大きなものです。
そのため復旧は段階的に行われ、優先順位の高い緊急車両などから通行が可能となるように修復が進められていきます。
初期における緊急復旧がどのように行われているのか、NEXCO東日本の例を挙げて見ていきましょう。
発災後の初期段階は、警察や自衛隊、消防などの緊急車両や支援・復旧車両が走行できるよう、最低でも1車線を確保できるよう、作業を行います。
震災直後の高速道路の状況は、段差やひび割れが生じており、車両の通行が困難になっています。
そこで緊急交通路を確保するために、アスファルト合材といった舗装合材や、土のう・砂、鉄板などを用いて段差やひび割れを埋めることにより、緊急車両等が通行可能な状態にします。
また、一時的に中央分離帯を取り払い、損傷の少ない片側2車線を使って相互通行とする緊急工事も実施されます。
東日本大震災の発生時には、NEXCO東日本による迅速な復旧が世界を驚かせました。
管内の被害は甚大で、全体で20路線、854kmもの区間に及びました。
これに対し地震発生直後から震災対策室を立ち上げ、緊急点検を開始して、仮復旧に向けた作業が開始されました。