日本人は”非課税制度”がお好き? 少額投資を優遇する「日本版ISA」って何?
また、現行のままだと、口座開設は非常に煩雑なものとなっていますので、金融庁の要望のように開設数を原則1人1口座となると、そういった煩雑さがなくなるのも事実です。
――要望が通るのと通らないのとでは随分ちがいますね。
金融庁の要望については、平成25年度税制改正大綱に向けた議論が、これから行われる予定となっています。
――いずれにしても、「日本版ISA」は2014年から導入されるわけですが、例えばどういった活用法が考えられますか?投資経験者にとっては、大変有利なものと実感してもらえるのは確実ですし、投資未経験者にとっても、「非課税」というのは、大変魅力的だと思います。
現在日本では年配の方に資産が偏っている傾向にありますが、例えば贈与税の基礎控除が110万円ありますので、その枠を利用して、高齢者の方からお子さんやお孫さんに、毎年100万円ずつ資産移転することができます。ただし、お孫さんは20歳以上である必要があります。
また、金融庁の要望が通れば、非課税期間が事実上無制限ですから、いろんな選択肢が考えられます。
株式や株式投信だけでなく、「J-REIT」や「ETF」など、少しリスクをとった商品でも選びやすくなるのもその一つです。