2012年12月22日 19:06
鉄道トリビア (182) 最新式の線路「ラダー軌道」って知ってる?
「バラスト・ラダー軌道」のメリットは保守の省力化だ。
バラストは車両の荷重を分散させるクッションの役目を持ち、少しずつ沈み、石の角が欠けて小さくなっていく。
だから定期的にバラストの交換やかさ上げが必要になる。
ラダー軌道の場合、線路にかかる荷重を広いラダーマクラギで分散させることにより、バラストの沈下や細粒化を遅らせるという。
「フローティング・ラダー軌道」のメリットは環境性能の向上だ。
ラダーマクラギで荷重を分散させるだけでなく、ラダーマクラギの下、コンクリート路盤の間にゴムを用いた防振装置やポリウレタン防振材を挟むことで、騒音と振動の軽減できるとのこと。
「フローティング・ラダー軌道」には、防振装置や防振材の設置方法により、「防振装置式」「L形台座式」「ダクタイル台座式」などがある。
清田軌道工業によると、関西では南海電鉄、京阪電鉄や神戸電鉄で施工実績が多いとのこと。
筆者が見た京急電鉄は伊岳商事が手がけたという。そこで伊岳商事に、他にはどこで見られるか聞いてみた。
関東の私鉄のほとんどの路線で採用されているが、線路の継ぎ目や踏切の下など、ピンポイントの実績が多く、外から見える部分は少ないそうだ。