2013年2月24日 14:00
【雑学キング!】もしも科学シリーズ(46):もしも激辛フードを食べ過ぎたら
普段から大量に摂取する人は、胃がんの発生率が1.7倍に上昇するとのデータもあるほどだ。
アドレナリンも重大な問題だ。辛さを感じると副腎からアドレナリンが分泌され、痛みから脳や神経を守ろうとするのだ。
事故やケンカで極度の興奮状態になると痛みを忘れ、ケガに気づかないのもアドレナリンのおかげで、興奮状態がある種の気持ちよさにつながるのだが、心拍数や血圧、血糖値が上昇し身体への負担は大きい。
多量に分泌されると脳にダメージを与え、睡眠障害やパニック障害につながる。カプサイシンは引き金に過ぎず直接作用するわけではないが、激辛フードで病気になっては、これこそ痛い話になってしまう。
それでもさらにカプサイシンを摂取すると、マイナスの作用しか果たさなくなる。マウスに経口投与すると、体重1kgあたり47,200μg(マイクロ・グラム)でLD50(50%致死量)となり、静脈に注射では400μg/kgで危険が迫る。
これを体重60kgの人間に当てはめると、食べた場合は2.83g、静脈に入るとたった0.024gで生命の危機にさらされる計算になる。香辛料なのか毒なのか分からなくなってきた。
ただしこのようなことは、現実的には起こり得ない。