なぜ流行はすたれるの? 人の脳が持つ不思議な癖が流行を生み出していた!?【黒川伊保子】
このような流行のメカニズムを解き明かしたのが、脳科学者の黒川伊保子さん。黒川さんによれば、人々の脳は7年で気分を変え、それを8回繰り返すと元の感性に戻るのだとか。つまり56年前と、よく似た社会現象が起こることに。
56年前、1958年前後。若き三輪明宏が巻き起こしたおねえブームが去って、スカッとした男の時代に。石原裕次郎がデビューし、長嶋茂雄が巨人軍に入団しました。
ファッション界では、ハイヒール型の帽子や、大きなロブスターや肉感的な唇のアップリケのついたドレスなど、まるで今のレディガガのようなアバンギャルドな洋服を流行らせたスキャパレリ夫人の時代が終わり、シャネルが復活。あのすっきりとしたコンセプトの、伝説のシャネルスーツを発表しました。
ちょうどその頃、東京タワーが完成。東京オリンピックへの準備が始まり、1958年は岩戸景気と呼ばれた好景気の年に。
2014年も、あんなにTVを席巻したおねえたちが鳴りを潜め、男らしさの時代に。NHK朝の連続ドラマ「ごちそうさん」で一気に人気を博した東出昌大を見ていると、なんだか石原裕次郎を彷彿とさせませんか?
レディガガの奇抜ファッションのニュースが鳴りを潜めた今日この頃。昨年にはスカイツリーが完成。時を同じくして、東京オリンピックへの準備が始まりました。今年は、消費税アップに負けず、好景気の年になることが予想されます。
56年前から、今を学び、近未来を予測する。
そんなふうに世の中を見つめてみれば、これまで見えなかったものが見えてきそうですね。
ちなみに、ここからは、飾りを捨てる、「らしさ」の時代だそうです。盛りすぎる「つけま」化粧も、劇的に若作りをする「美魔女」も、整形美女ももうカッコ悪い。レディガガがステージでかつらを脱ぎ捨て、キャロライン・ケネディ大使の深い皺の笑顔がかっこよく見えたころから、つけまつげの売り上げが落ちたのだとか。年齢相応の、すっきりした大人の女性を目指すときかもしれません。
特集:黒川伊保子が教える、幸せを呼ぶ脳のつかい方
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