すぐわかる! 相続税対策の4ステップ(ママが知りたい実家の相続税特集2)
<相続税対策のステップ2> 財産の分け方を考える
財産の把握ができたら、どう引き継いでいくかを家族で話し合う。そのために知っておきたい基礎的なルールは2つある。
1つ目は、誰が相続人になれるのか? 民法で定められている相続人は、配偶者と血族関係者(子、父母、兄弟姉妹の順番)だ。
2つ目は、遺産に対する相続人の権利の割合である「法定相続分」を知っておくこと。そうはいっても、法定相続分より優先されるのが、遺言書であることは知っておきたい。
つまり、財産の分け方を考えるということは、家族全員が納得できる遺言書を作ることが最終目標なのだ。そのために、家族で法律の基礎的なルールを理解した上で、話し合いを持つことが、もっとも重要だ。
<相続税対策のステップ3> 相続税を確認する
財産の分け方を考えたら、次に確認しておきたいのが、「相続税がかかるかどうか?」だ。
相続税は、課税ライン(相続税の基礎控除額)を超える財産を持っている場合にかかる。
その時に注意が必要なのは、基礎控除額の計算。今回の税法改正が実質的な「増税」だと言われているのは、基礎控除(相続財産から引き算できる額)がこれまでの4割減になっている点にある。
相続税を計算する基本的な数式は、ザックリいうと下記の通り
相続税の納税額 = (相続財産 - 基礎控除額)× 税率
この基礎控除額が、
平成26年12月31日までは
基礎控除 = 5,000万円 + 1,0000万円 ×相続人の数
だったのが、
平成27年1月1日からは
基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 相続人の数
と変更になった。ここは大きなポイントなので、ぜひとも頭に入れておきたい。
<相続税対策のステップ4> 相続税対策を考える
相続税がかかりそうだな、と思ったら、対策を考えておいたほうがよい。なぜなら、知っているだけでトクをする節税対策というものもあるからだ。
次回からは、資産の中で占める割合が大きい不動産についての節税対策に的を絞って、レクチャーしていこう。
「不動産についての節税対策を知りたい」と思った人は、次回「知っている人だけトクをする、相続税節税の基本」へ
【連載:ママが知りたい実家の相続税 特集】
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第1回 相続税、大丈夫? 本当は税金がかかるのに、それを知らない人たち
・
第3回 知っている人だけトクをする、相続税節税の基本
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第4回 早わかり! 相続財産の評価額を小さくする「小規模宅地の特例」の概要