「自然に授かる」を過信しすぎないことも大切かも 最近の不妊治療の実態


■一般不妊治療から高度生殖医療まで、治療法もさまざま

はじめはタイミング療法に挑戦することに。基礎体温をつけたところ、グラフがかなり乱れているのがわかったといいます。普段から生理不順や生理痛に悩まされていたSさんは、医師から無排卵の可能性もあるといわれたのだそうです。

「忙しさにかまけて生理不順を放っておいたのがよくなかったんでしょうね」と語っていました。

不妊治療には、いくつかの段階があります。治療をはじめた時期や、精子と卵子の状態によって、どれを選択するかは変わってくるようです。

タイミング法
一般的に最初に用いられる治療方法です。排卵日を正確に把握し、そのタイミングで夫婦生活を営んでもらい、自然妊娠を目指すというものです。
無排卵や排卵の状態がよくない場合には、排卵誘発剤を使って卵胞の発育と排卵をうながす方法をとるようです。

人工授精
医療の手を介して、女性の子宮内に男性の精液を注入するというもの。対症療法やタイミング法などを半年から1年おこなっても妊娠しない場合や、最初の検査からタイミング法では妊娠がむずかしいと判断された場合に選択されるようです。

高度生殖医療(ART)
人工授精をおこなっても妊娠しない場合や、高齢などの理由から妊娠を急ぐ場合、不妊症状が重篤の場合におこないます。一般不妊治療より妊娠率が高いといわれている高度生殖医療。代表的なものが、こちらです。

  • 体外受精(IVF)…卵子を体外に取りだして受精させた後、子宮内に戻す方法。排卵誘発剤を投与して、成熟した卵子を複数取りだすケースもあるそう。
  • 顕微授精(ICSI)…取りだした卵子を顕微鏡で観察しながら精子を注入。受精させた後、子宮内に戻す方法。
  • GIFT法…精子と卵子をふたつ一緒に体内へ戻し、卵管内で受精させる方法。
  • ZIFT法…精子と卵子を顕微授精させ、受精を確認してから卵管内に戻す方法。
  • TESE…精巣内を直接調べ、精子の有無を調べる検査。主に無精子症の男性に対しておこなわれる方法。

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