「うちの子よりも、よその子の方が優秀」妬みの感情をコントロールするには?
誰しも持つ“妬み”の感情。友人の子どもの方が優秀だったり、よそのおウチの方が裕福で恵まれているように思えたり…比べても仕方のないことだとわかっていても、心の深い部分から湧きあがる黒い気持ちをどうすることもできない…。
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エキサイトお悩み相談室の
古川佳余子 (ふるかわかよこ)先生によると、そんなお悩みを持つママが、近ごろ増えているのだそう。
「“妬み”は、自分のなかにあるコンプレックス。劣等感から生まれてしまう」と古川先生。自分のなかから生まれてしまう感情とどう向きあえばいいのかを聞いてみました。
Q.“妬み”の感情が生まれないようにするには?
妬みの感情が生じる原因を考えてみましょう。どういった状況において発生しやすいのかを認識し、同じ状況になったとき「ああ、いま妬んでいるな」と、まずは思いだすようにしてみましょう。
それを繰りかえし意識していくことで、妬みの感情を手放し、少しずつ気持ちを逃していくことができるようになります。
Q.自分の子とよその子を比べないようにするためにも
・まずは、「よその子と比較する」というクセをやめる
子どもは“自分はほかの誰かと比べられている”ということを敏感に感じとってしまうもの。それが引き金となり、親からの過度な期待感をプレッシャーに感じるようになるのです。
期待にこたえられていないのではないかという焦りと、自分に対する周囲の評価ばかりが気になるようになり、その抑圧から「自分」をうまく表現できなくなってしまう可能性があります。
本来親は、自分の子どもの性質や個性をよく把握し、理解を示したうえで、その子がもっている才能や可能性を引きだしながら、将来的に良い方向へとつないであげられるようサポートしていけるのが望ましいとされます。ほかの子と比較をすることで、子どもに自信を失わせ、自分の存在価値さえわからなくさせてしまう危険性があるのです。
・親が自分自身と、いま一度向きあってみる
幼少期~成年に至るまでに、親からつねに誰かと比べられるようなことがなかったか、目を向けられていなかったかを振りかえってみてほしいのです。
心当たりがあるならば、無意識に親から受けていた過度な期待や抑圧を、そのまま引きついできてしまっている可能性があります。
「消化しきれなかった自分」と「親からの思い」を自分の子どもに置きかえて、理想の自分を投影してしまっているのかもしれません。
誰もがみな、承認欲求を抱いて生きているものです。自分は親から、そのままの自分を受けいれてもらっていただろうか、もしそうでなかったとしたら、哀しくはなかったか、寂しくはなかったか。自分は子どもに対して同じような気持ちにさせていないかどうか。あらためて考えてみる良い機会になると思います。