なぜ赤ちゃんはスプーンを落とすのか? 赤ちゃんの驚きの学び能力とは 「いのちのはじまり」【前編】
■生活環境によって子どもの学習能力が異なってくる
この赤ちゃんの驚異の
学習能力につながる話では、少しショッキングなデータも映画では示されています。社会階級別に子どもの聞く言葉を調査した結果、一般的な家庭の子どもより
生活保護家庭の子どものほうが4歳時点で、聞いていた言葉の数が
3000万語も少なかったそうです。
この言葉の数の差は思っているよりも重要とのこと。親が話しかけるたびに、乳幼児の脳は刺激されるそうで、親がいろいろと話すことで赤ちゃんは自分が家族の一員という帰属意識を深め、たとえば祖母や祖父の昔話などからより広い世界を知っていくそうです。
そう考えるとふだんからのコミュニケーションや触れあいはすごく大事。働きすぎといわれる日本人としてはちょっと考えさせられる事例です。“仕事が忙しくて子どもの顔をまともにみていない”なんていうお父さんにはちょっと耳の痛い話かもしれません。
■探求心や創造力が養われなくなってしまう原因は?
もうひとつ日本の親として耳が痛い話が示されています。それは、子どもにあまりモノを与えすぎないこと。じつは、子どもの自主性と創造性を伸ばす秘訣(ひけつ)は、
自由を与え、モノは何も与えないことなのだとか。
身の回りにあるもので遊ばせれば、子どもは勝手に創造力を働かせて自分が望むものを作り始める。たとえば段ボールでおもちゃを作ってみたりする。そのような場を与えることが大切。なんでも与えてしまうと、むしろほしいものはすぐに手に入ると思ってしまって、探求心や創造力が養われなくなってしまう可能性があるそうです。
また、自分だけでいろいろと想像を巡らせる
自由な場と自由を与えてあげることも重要とのこと。
子どもは自由を与えられることで、自主性を学ぶ。それが自立していくことにつながっていくことが示されています。
もちろん、これらがすべて正解というわけではありません。でも、育児が一辺倒ではない、さまざまな子どもとの向き合い方があることを教えてくれます。この映画で語られていることを育児のひとつ参考にしてみてはいかがでしょう?
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