20のルールで夫婦関係が良好に『目指せ! 夫婦ツーオペ育児 ふたりで親になるわけで』(前編)


■問題は視覚化。“ルール作り”で良好に

――水谷さん家族が実践している我が家のルールの中で、ぜひみんなにも取り入れてほしいルールはありますか?

“共有財産を持たない”とかは我が家の特別ルールですよね(笑)多くの方に当てはまるものでいうと、我が家のルール4“「察してチャン」は禁止”かな。ルール6の“おかしいと思ったら即話し合い 要求はわかりやすくはっきりと”も、“「察してチャン」は禁止”と近いですよね。夫婦間で、自分は何がイヤで何をしたいのか、ちゃんとコミュニケーションをとることが大事だと思うのです。
20のルールで夫婦関係が良好に『目指せ! 夫婦ツーオペ育児 ふたりで親になるわけで』(前編)

■日本の教育はコミュニケーション下手を生む?!

――確かに。ただそれって、なかなかの労力が必要ですよね。

そうなのです。自分の意見を言わずに相手を受け入れるのって、実は楽なのです。
自分で抱え込んじゃえば、コミュニケーションを頑張らなくていいので、楽なんですよ。でも、相手との健全な関係がほしいなら、全部を受け入れちゃダメ。努力が必要です。

日本の教育って、我慢や自分の意見を主張する前に周りと調和することを教えるところがあって、自分の意見を言う練習をしてないんですよ。私たち世代は特に、まず、自分の気持ちは抑え込むものだって教えられてたと思うんです。そうすると、今私は悲しいのか、苦しいのかすら、わからなくなって、だから、コミュニケーションが上手にできず、夫婦関係がうまくいかないという結果を招いてしまったのではないかと。

■抑圧せず自分の意見を持たせる子育てを意識

――それって、子育てにも関係してくることですよね。

本当にそうだと思います! だから私は子育ての中で強く意識しているのが、“何がしたい”そして“何がいやか”を、とにかく自覚させること。


「●●をしなくちゃいけないから、これをしなさい」という話し方ではなく、息子と「何がやりたくて、何がイヤなのか」を会話してから、「だけど、今はこれをしなくてはいけない」という風に接するようにしています。

離婚をきっかけに自分の心の声を整理整頓。常識や世間体を取っ払ったところで、自分が本当に欲しいものを導き出した水谷さん。

人生には失敗はつきものです。でも、ただの失敗で終わらせない。そこから何かを得る。そして新たなる夫婦関係、親子関係に役立てる。この精神こそが、強さに繋がるものなのかもしれませんね。


後編では、水谷さん家族ならではの、ちょっと変わった、でも説得力のあるルールについて教えてくれます。


■今回のお話を伺った水谷さるころさんのご著書
『目指せ! 夫婦ツーオペ育児 ふたりで親になるわけで』
20のルールで夫婦関係が良好に『目指せ! 夫婦ツーオペ育児 ふたりで親になるわけで』(前編)
(水谷さるころ/新潮社 ¥1,080(税込))

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