くらし情報『麻世妙、よみがえる大麻布~江戸時代の大麻布にも劣らぬ麻布の誕生~【後編】』

麻世妙、よみがえる大麻布~江戸時代の大麻布にも劣らぬ麻布の誕生~【後編】

と山嵜さん。大麻の紡績工場が少ないため、柔らかな大麻糸作りは紡績工場にとっても初めての経験。山嵜さんや工場スタッフは、何度も打ち合わせを重ね、通常の紡績方法ではない技術で大麻糸作りに臨んだという。「大麻から出来た糸で織った試作品を、吉田さんや山口さんと共に精査。改善して欲しい点をまとめて、ふたたび工場へと再依頼する。試作し再調整、それを何度も何度も繰り返しました」と山嵜さん。そしてプロジェクト始動から3年半、ようやく江戸時代の大麻布に優るとも劣らない生地が完成する。甦った大麻布は、麻世妙(まよたえ)と名づけられた。
平安時代より「妙」とは布を指す言葉。また妙には、不思議なほどすばらしいという意味もある。日本人の暮らしと密接な関係があった大麻布を再現するにあたり、麻の世の中は不思議であるという意味を込めた名前だとか。吉田さんは「多くの自然布がありますが、大麻布は、日本人にとって身近であり、特別な存在でもあった布。脈々と続いてきた歴史のある大麻布をこれからも尊重していきたい。麻世妙として日常生活に取り入れられていくことで、今の時代の人にも良さや特性が浸透することを期待しています」と締めくくった。

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