過去20年間のポスター作品からゲームのように紐解く、M/M(Paris)の軌跡--前編【INTERVIEW】
だそう。「展示会場も螺旋のようなレイアウトにし、ポスターもフランスのボードゲームである『LE JEU DE L’OIE』のマス数である、“63”に合わせてフランスからアーカイブの63枚の厳選されたポスターを運んできた」という言葉通り、まさにマティアスが話す“テリトリーがあってルールがある、ゲームのような感覚の展覧会”が創り上げられていた。
ところで、どうしてマティアスは日本の「すごろく」を知っていたのだろうか。「もちろん、リサーチして見つけたんだよ。やったことはないけれど、だいたい、同じようなゲームが各国1つずつ存在するもの。それで『すごろく』が『LE JEU DE L’OIE』と同じような気がしたので、それらの名前を混ぜ合わせた展示会名にしたんだ」。展覧会の構成をゲーム仕立てにした理由について、「ゲームのように駒を進めていくようにするなかで、自分たちが決めたことがどのような運命を歩むことにつながったのか、ということを表現している。20年続けてきたポスター作りのアーカイブを並べることで、それを伝えることにもなる」と話す。
つまり、ゲームというものは、サイコロを振ることでさまざまな人生が決まる。