エールフランスのファーストクラス「ラ・プルミエール」の食卓を彩るジャン=マリ・マソの食器【INTERVIEW】
建築家としても地球環境を視野に入れた画期的な作品をいくつも生み出している。メキシコのグアダラハラのスタジアムはその代表作だ。大自然を見下ろしながら空中を移動し、行きたいところに一定期間だけ着地するという、エコロジカルなホテルの構想も注目を集めた。どれもエコシステムの中の建築と人間のあり方を探っている。
所有することばかりを追究してきた時代は終わったと彼は言う。富を見せつける贅沢から、経験の質の高さを追究する贅沢へと、人間も社会全体も変化してゆかねばならない。かと言って、欲望を諦める必要はないと考えている。欲望と責任を相反するものと捉えるのではなく、その二つのバランスを取って未来を切り開くことは可能だという思想が、マソ氏の作品を貫いている。
「エゴを消して謙虚になると、もっともっと軽くなって、もっともっと本質に近づいてゆける。そういうデザインをめざしたい」
「ラ・プルミエール」の宴を演出する食器類は、地上の喧噪を離れた空の上だからこそ、本質がよりきらめくデザインと言えるかもしれない。
エールフランスのファーストクラス「ラ・プルミエール」の食卓を彩るジャン=マリ・マソの食器【INTERVIEW】
エールフランスのファーストクラス「ラ・プルミエール」