くらし情報『地方発の一大文化施設を目指すセレクトショップ「GEA」【山形ニット紀行Vol.3--佐藤繊維 後編】』

2015年11月10日 22:00

地方発の一大文化施設を目指すセレクトショップ「GEA」【山形ニット紀行Vol.3--佐藤繊維 後編】

なかに入ると、白の城壁のように大小の長方形の石が積み重なった壁と、天井の木の梁にまず圧倒される。GEAの1階には、長年使われて役目を終えた紡績機が中央にどんと鎮座していて、その上にガラスのテーブルが置かれ、平置きの商品のディスプレイになっている。これまた味のある什器は、パリやNYで長年買い集めてきたものだ。2階には、ガラス張りのミニマルな空間があって、そこはメゾン マルジェラのショップインショップになっている。なんでも同社のスタッフが「日本で一番マルジェラを美しく見せる空間」と感動して帰っていったという。

GEAを作った理由について、佐藤正樹社長はこう話す。「地方はずっと東京を追い掛けてきたけれど、それだと一生東京に追いつけない。地方には、ここ山形にも面白い文化がたくさんあるのに、残念なことに地元の人が一番そのことに気づいていない。
そんな地方の人の意識を変えるような、文化施設をずっと作りたかった……」。もちろん課題もある。当初予定よりも早く月間予算に近づきつつあるものの、客層は県外からが中心で、地元の人はおっかなびっくり見に来る程度。地元に根付いてきている、とは言い難い状況にある。

もちろん、そのことは佐藤社長も良く把握している。

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