職人が誇りを持って働くためには?カルティエが職人のためにやっていること【ENcounter vol.2】
も素敵でしたね。
H:なんだか、どちらも通じるものがありましたよね。
S:なんていうんでしょう、包容力というか…。自然の恵みも、厳しさもそのまま受け止めながら暮らしていく潔さを感じました。
H:最近、フランス出張でカルティエの工房を見学する機会がありました。カルティエの工房では、職人がとても大切にされていて、職人たちも誇りを持って働いているんです。それは、バカラやエルメスにも共通する姿で、印象に残っています。
S:そうですね。
日本でも、世界でも、職人たちが“誇り”を持って働くためには、どんな環境が必要なんでしょうか?
H:まず稼げるマーケットであることが重要ですね。そして、職人というのはとてもクリエイティブな仕事なので、クリエイティビティを発揮できる環境というのも大切です。
S:確かに、職人たちの技と感覚を目の当たりにすると、本当に繊細で創造性に満ちていますね。
H:例えば、カルティエでは職人たちの部屋が、工程ごとに用意されています。石留めの職人の部屋は、完全防音の部屋で手先に集中した状態で石留めをする環境が用意されています。
S:本当に職人が大切にされているんですね。だからこそ、そんな職人になりたいという後継者が現れて、技術を継承できる。