くらし情報『テーラー鈴木健次郎1/3--パリで頂点を極めた日本人【INTERVIEW】』

テーラー鈴木健次郎1/3--パリで頂点を極めた日本人【INTERVIEW】

上司さえも自分をジェラシーの対象にしていましたね。私が引いたパターンを完成した側から破いたり。そんな環境がきつかったです。

フランス人はプライドが高く、他のヨーロッパ人を下に見て、常に自分達が上だと思っている。そして白人こそがシックだと信じているのです。そんな考えを持っている人達とは、簡単には良い関係を築けません。また、フランスでは職場に新しく入ってくる人に噛みつく習慣があります。服従するかどうかを試すのです。
放置するとそのまま服従し続けることになるので、噛みつき返さないといけません。そんなことがほぼ毎日続き、非常にストレスでしたね。そんな環境を4年半続けました。

また独立した時が大変で、特に顧客を掴むことに苦心しました。スマルト時代の話ですが、通常カッターは実際に顧客と接して採寸して仮縫いをします。しかし、それではカッターが顧客を抱えたまま独立してしまう危険性がある。それを避けるために、フランチェスコ・スマルトでは、採寸と仮縫いは別の担当者を立て、カッターは顧客と接することができないシステムにしたのです。独立してからしばらくは、顧客の仕事が終わる時間に採寸をして夜中まで仕事をし、土日も作り、納品をしながら顧客を開拓しなければならないのが大変でした。

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