2023年3月18日 16:00
アタッチメント 2023年秋冬コレクション - 人に馴染み、個を際立たせる服
これらは「人のデザイン、人為的なものが未来の世界に還元されていくこと」に着想したものだ。
ウィットに富んだディテールを織り交ぜて
またウールシャツに配されたピアスパーツやアシンメトリーに配されたジップなどのディテールは、モダンな遊び心をデザインへと織り交ぜる。こうしたミニマルで普遍的な製作とデコラディブな要素の絶妙なバランス感覚による表現は、今季で3シーズン目となる榎本光希によるアタッチメントの現在地を明確に示す一つの目安となる。
アタッチメントは今季、一つの到達点を迎えた。そう感じさせるのは榎本が「ひと筆で変わる感覚」と捉えたカラーコートだ。クラシカルなシルエットを採用しながらも、素材にはあえて光沢のあるものをチョイス。テーラードアイテムならではの誠実さと、カッティングや素材使いによる色気の調合が見て取れる。
二項対立から共存、そして未来へ
2023年 春夏コレクションに引き続きヴェイン(VEIN)との合同ショーとして開催された今季のコレクション。
時に接近し、離れていく両ブランドの関係性にについて榎本は「インテリジェンスや品をささやかに醸し出す様(アタッチメント)と、独特なエネルギーを内に秘めた存在感(ヴェイン)