ドリス ヴァン ノッテン 2025年春夏ウィメンズコレクション - 軽快さに込める自然への憧憬
自然のモチーフは、もっとも直接的にはファブリックの装飾性に表れている。ビニール素材のコートやスカートにプリントした、鮮やかな花弁のグラフィックはもちろん、スタンドカラーブルゾンの図案化された植物柄、艶やかなジャカードの花柄などに、その例を見出せるだろう。また、トレンチコートなどのスネークスキン柄は、マットなスパンコールで表現するなど、視覚的にも触覚的にも自然の感覚を捉えるかのようだ。
カラーもまた、自然の豊かな色彩を反映しているといえるだろう。大地を彷彿とさせるベージュやブラウンを中心に、レッド、ライムグリーン、ターコイズ、オレンジなど、エキゾティックな魅惑を湛える鮮やかな色彩が散りばめられている。一方、淡いピンクには幻想的な花柄が広がるなど、力強さと繊細さと、ニュアンスに富んだ色彩感覚を見てとることができる。
FRUITS ZIPPER、“白と黒のファンタジー”テーマに大人の表情 『装苑』初登場で新境地