2017年9月18日 11:55
グッチ 2018年春夏ウィメンズコレクション - 豊かな創造行為は時代、そして国境を超えた旅へと誘う
を起用。しかも部分的ではなく全面にだ。このモチーフ特有のクラシックな姿を保っているのものもあるが、中にはネックレスのように、色とりどりのビジューで表現され、本来の趣からかけ離れたものもある。また間に差し込まれた、ランジェリー風アイテムも新鮮である。比較的禁欲的な印象のあるミケーレの作品では、センシュアルな魅力を大胆に打ち出すのは新発想のように感じた。
花鳥風月をポイントにノスタルジックな世界を築き上げてきた、グッチワールドにも変化が起きた。ミケーレが愛するボタニカルなモチーフは、力強いレッド、ブルーといった色彩で描かれ、幻想的というよりは刺激的。中には、リアルに描かれたハイビスカスが並ぶ、ハワイアンな絵柄も存在する。
進化を遂げるミケーレの世界を加速させるのは、ディスコガールを想起させる80’sの要素と民族衣装の起用。ピチピチのミニスカートに、ボリュームショルダー。さらにネオンカラーも加われば、過去の世界へとタイムスリップした気分に。
さらに、ディテールでチャイナボタンをあしらったジャケットやドレスの展開は、アジアへの旅に観客を誘ってくれる。
もちろん、スポーツテイストやメンズライクなディテール、エアリーなドレススタイルなど、異なる要素をコラージュ的感覚で組み合わせた、折衷主義的グッチワールドにいるのは間違いないのだが…、どこか異次元の旅のようで、ミケーレの新しいスタートのようにも感じられた。
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