2019年10月24日 18:35
リト 2020年春夏コレクション - 自然へのまなざしを淡く儚いドレープに託して
花のモチーフもところどころに取り入れられた。キュプラビスコースが上品なジャカードは、生地の上に優しく花を咲かせる。また光沢感あるワンピースの裾や、カットソーの切り替えには、繊細なレースをあしらった。
バックはどこか、名残を残してゆくような儚さを漂わせる。ワンピースはバックには布地をたっぷりと使い、ゆるやかに垂れてはひだをつくる。ギャザーの豊かなブラウスも、背中には大きくスリットが開き、それを橋渡しするリボンは長く、優しく垂れ下がる。あるいは、ショートトレンチのヨークも大きく仕立てられ、歩みに合わせて優美に、また物憂げに揺らめく。
カラーもひじょうに穏やか。
どこかくすみを帯びたアイボリー、グレーやベージュなど、岩石がもつカラーをファブリックにのせた。自然にごくありふれている、しかしたしかに美しい色合いへとまなざしを注ぐ“優しさ”が、そこには満ちていた。
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