埼玉県立近代美術館で“写真と映像の物質性”探る展覧会、Nerholなど現代アーティストを紹介
本展では《Portrait of Mr. Yoshida》といった作品を通して、日常生活では看過されてしまう有機物の多層的なあり方を、物質的なかたちで提示する。
一方、滝沢広は、岩やコンクリートを撮影したプリントを折りたたんでひだを作り、被写体の性質から離れたプリント自体の物質性を露わにしてみせる。また牧野貴は、《Still in Cosmos II》などに見るように、自然現象や風景をフィルムやヴィデオで撮影し、編集段階で重層的な操作を加えることで抽象的な映像を作り出している。
本展ではこうしたアーティストの作品を通して、視覚表現の媒体が確かに有する物質性、そしてイメージを観るという行為がはらむ「手触り」にも接することができるだろう。
展覧会概要
企画展「New Photographic Objects 写真と映像の物質性」
会期:2020年6月2日(火)~9月6日(日)〈事前予約制〉
※当初の会期2020年4月4日(土)〜5月17日(日)から変更
※公式サイトより要事前予約(予約がない場合、入館の際に「入館者カード」への氏名・連絡先等の記入が必要)
会場:埼玉県立近代美術館
住所:埼玉県さいたま市浦和区常盤9-30-1
TEL:048-824-0111(代表)