2021年6月28日 12:15
ジェイ ダブリュー アンダーソン 2022年春夏コレクション、カラフルな色遊びへの探求
・今季のコレクションの出発地点について教えてください。
北アイルランドで育った、僕自身の子供時代に着想しました。当時は学校で撮ったひとりひとりの写真を、独立した厚紙制のフォトフレームに飾ったりなんかして。その時の懐かしい記憶を思い出した僕は、今季お配りしたルックも、厚紙のフォトフレームに入れた“スクール風”に仕上げるアイディアを閃いたのです。
そして洋服のデザインは、ノーマルでありながら自己表現ができるもの、そして“それ”を着てどこかに出かけたくなるようなものを作りたいと思いました。
そこには、少しカラフルさを加えるのと同時に、本能を感じさせる、ややセクシャルなテンションも含んでいるようなイメージで。<グッドテイスト>と<バッドテイスト>を共存させたコレクションを作ろうと思ったんです。
・“バッドテイスト”というのは、具体的に言いますと…?
今季のキーモチーフとなった<苺柄>が、まさにそうですね。
このモチーフは、僕が見つけたとある絵から思いついたものなんですけど。それは、“苺のボウルの近くで、どんぐりを食べているリス”を描いた18世紀の絵画で、僕はその絵から苺柄が連なるような、ちょっぴり悪趣味な壁紙を想像したのです。