2021年9月7日 13:40
セイヴソン 2022年春夏コレクション - 揺らめく断片の再モンタージュ
解体・再構築的なデザインながらも、佇まいは張りつめたように洗練されている。
交錯するインナーとアウター
上述の例に見るように、インナーとアウターの関係を反転させつつ解体・再構築的にデザインするのも特徴的だ。ブラトップはアシンメトリックかつ縦横無尽にカットアウトを施し、多数のピースを重ね合わせ、複雑なレイヤー構造を生みだす。複雑に入り組む再構築的なデザインながらも、そのシルエットは概してタイトであり、カットアウトから覗く素肌はあくまで官能的である。
軽やかな素材感
素材はナイロンをはじめ、光沢を帯びつつ薄く軽やかなファブリックが中心に用いられ、コレクション全体にエレガントかつ軽快な雰囲気を与えている。とりわけ、プリーツを施したシアー素材をふんだんに使い、アシンメトリックに仕立てたワンピースのドラマチックさ。あるいは、パンツにはサイドにシャーリングを施すことで、裾に折り重なったひだが歩みに合わせて揺らめく様子もまた、素材の軽やかさを印象付ける。デザインを引き立てるカラーパレット
カラーは、ブラックやホワイト、ベージュといったニュートラルでベーシックなものを基調とした。
なかでもベージュカラーは、ブラトップに用いれば、そのタイトなシルエットと相まってほとんど素肌と溶け合うかのような印象をも与える。