2022年10月6日 10:10
コム デ ギャルソン 2023年春夏コレクション - 今の世界を嘆き、そしてそれに寄り添いたい気持ちで作る服
コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)の2023年春夏コレクションがフランス・パリで発表された。
“今の世界を嘆き、そしてそれに寄り添いたい気持ちで作る服”
約2年半ぶりにパリで発表を行った今シーズン。ショーノートには、“今の世界を憂い嘆く、そしてそれに寄り添いたい気持ち”と綴られている。しなしながら、真っ白なランウェイを舞台に発表されたショーピースは、一見、不穏な印象を受けるものの、そのどれもがポジティブなエネルギーをはらんでいるように思われる。
ファーストルックは、モデルの顔を包み込む巨大なフードが付いたピースからスタート。続いて発表されたドレスも、頭から胴体をすっぽりと覆うようにデザインされている。いずれも、大きな石や岩を思わせる静的なフォルムでありながらも、冷たさではなくどこか優しさを感じさせるのは、2種類の異なる布地を重ねた繊細な素材が使用されているからであろう。
クラシカルなアイテムに大胆なアレンジを加えることで、これまでに見たことのない異様なフォルムを作り上げたようなピースも目を引く。
中世ヨーロッパの貴族が纏うドレスを逆さにしたような一着はその好例で、ワイドなパンツはボリューミーなパフスリーブを原形としているようだ。