永六輔さん長女が伝授する “がんこ親”をなだめる介護術
と、2番目に並ぶ患者さんにも聞こえるように言い、走って迎えに行って受診させたという。
「仕事のこと、孫のことなど、おかしなネタを仕入れておいて、家でも待合室でも父を楽しませることに、さんざん頭を使いました」
そんな、誰よりも個性的な父と対話した千絵さんが、“がんこな親”をなだめる介護術を教えてくれた。
■どうやったら楽しくなる?
千絵さんがため息をついたり、疲れた顔を見せたら、「楽しくないのなら、お帰りください!」というのが六輔さんのスタンス。六輔さんは楽しいかどうかが重要なので、「じゃあ、どうしたら楽しくなれる?」と問いかけるなど、常に「上を向いて」をこころがけていたという。
■おいしいおそばを食べに付き合ってよ!
六輔さんの診察が終わると目当てのそば店へ直行したという千絵さん。
「闘病中、父は何カ所もの病院を受診したのですが、たまたまそばの名店が必ず近くにあることが幸いでした。そば好きの父に、『おそばを食べるついでに病院で受診しようよ』と。楽しい雰囲気作りが大事だと思います」
■私も安心だし、孝雄くんもきっと安心できるよ!
紙パンツをはくか否かを議論したとき。
六輔さんは、常に「あなたが大変にならないように」