“お得過ぎた”ふるさと納税返礼品、6月から禁止の真意
寄付金が集まりやすい高額な家電製品や高い還元率の商品券を競い合うようにそろえるようになったのです」
たまりかねた総務省は、3月28日に「ふるさと納税」の新ルールを発表。返礼品に対して<寄付金の30%以下><地場産品に限る>と条件を厳しくした。
「この2つの条件を満たし、総務大臣に指定された自治体は6月以降も『ふるさと納税』の制度に参加でき、税制上の優遇措置を受けられますが、指定から外れた自治体は『ふるさと納税』の制度に参加することができません。当然、収入は激減してしまうでしょう」
さらに、自治体を震え上がらせているのが、財政支援のために総務省が配分する地方交付税の存在。
「総務省の要請に従わずに、昨年度360億円を超える寄付金を集めた大阪府泉佐野市、家電やギフト券を返礼品にして約249億円を集めた静岡県小山町など4市町に対して、毎年配分している特別交付税を実質ゼロに。総務省は否定しましたが、“見せしめ”の意味合いが強いといわれています」
そんな総務省の方針に『ふるさと納税』に力を入れてきた自治体はどう思っているのだろうか――。特産品の海産物で、寄付金額を大幅にアップさせてきた自治体の担当者が小声で言う。