“お得過ぎた”ふるさと納税返礼品、6月から禁止の真意
「総務省による指定制度が開始されることになり、返礼品を大幅に見直さざるをえない状況です。そんなタイミングで、私どもの町の名が目立つことは、どうしても避けなければいけません」
生活用品や家電製品などの返礼品をそろえていた別の自治体の担当者は、ため息をつきながら話す。
「寄付金は過疎化に歯止めをかける貴重な財源でした。家電製品の返礼品も、特産品が乏しい町としては苦肉の策。もう大幅な収入減は免れられませんが、6月からの新ルールに従うしかありません」
総務大臣に「社会的にも教育的にも悪影響が大きい」とまで言わしめた前出の泉佐野市は、今月11日、八島弘之副市長が会見を開き、「総務省のやり方は、あまりにも一方的で姑息。今回の法改正が、実質的に『ふるさと納税』制度の終焉につながらないことを祈る」とけん制しながらも、新ルールのふるさと納税に参加することを発表している。私たちにも“おいしい返礼品”は、もうなくなってしまうのだろうか――。
前出の金森さんが語る。
「確かに高い還元率の商品や換金性の高い商品券は少なくなりましたが、新ルールに適応しているかどうか手探り状態で、ギリギリで攻めているようなお値打ちの返礼品も残っている場合もあります。