“カスハラ”被害多発でスーパー協会の訴え「店員に感謝を」
従業員の不安は大きいです。マスクの着用、咳エチケットの徹底、ソーシャル・ディスタンスを取るなど、お客さまの協力もお願いしたいです」
悲痛な訴えの背景には、こんな一部の利用客の問題もあるという。
「在宅ストレスを吐き出しに来る人が多いです。カスハラ(カスタマーハラスメント)がとても多い。たとえば、レジで商品をカゴからカゴに移す作業で、卵など割れやすいものはいちばん上に載せないといけないので一度、レジ台に置いたりしますよね。すると『レジ台に置くな!』と怒鳴られたり。マスクしている店員に『マスクが売ってないからそれを売れよ!』と怒られることもあるんです」
こうした状況が続けば、スーパーの働き手が減ってしまいかねないと、村尾さんは嘆息する。
「現場は疲弊しています。
感染者が出た店は特にです。店で感染者が出れば自宅待機の従業員が増え、アルバイトも辞めていく人が出ています。スーパー本部からも大勢の社員が現場に応援に出ています。みんな必死に店を開けている現状で、言いがかりのようなクレームはやめてほしいです。現場の人たちに代わって、私が言います。働き続けてくれる人たちに、どうか感謝の気持ちを持ってください」