2020年5月13日 15:50
高級老人ホームで7千万円でも食いつぶした…長い老後にご用心
介護費用はすべて自己負担が1割の場合の金額だ。
「介護は本人ばかりでなく、家族全体の問題です。これを機に親子や夫婦で話し合ってほしいですね」
【ケース1】母が「高級有料老人ホーム」に入居した場合
東京都内に住むEさんの母親は、ローンを完済した一戸建て住まい。十分な貯蓄もあり、遺族厚生年金と基礎年金を月15万円受給していた。
そのため、75歳の母が「一人暮らしが不安。建物がきれいで、食事もおいしい介護付き有料老人ホームを見つけたので入りたい」言いだしたときも、Eさんは特に心配しなかった。
実家を売って作った3,000万円と2,000万円の貯蓄と合わせて5,000万円の資金とし、念願の高級有料老人ホームに入ったEさんの母。
75歳から80歳までは要支援2をキープし、楽しい毎日を過ごしていたが、物忘れが目立ち始めた81歳で要介護1に。
そのころからレクリエーションに参加する機会も少なくなった。
その後、83歳で要介護2、85歳で要介護4と上がり、87歳で天寿をまっとう。資金残高がゼロになり、年金で足りない分はEさんが資金援助する結果になった。【介護でかかった費用】
・入居金3,000万円
■75~80歳(要支援2)