くらし情報『まるでへずまりゅう…古代ギリシャからいた“迷惑系”の元祖』

2020年12月10日 14:15

まるでへずまりゅう…古代ギリシャからいた“迷惑系”の元祖

こう話すのは、古代ギリシャ研究家の藤村シシンさんだ。ヘロストラトスが燃やしたのは最も美しい建造物と伝えられるアルテミス神殿。彼は“即処刑”となったという。

「さらにいわゆるダムナティオ・メモリアエという“記録抹消刑”に処されました。この刑によってヘロストラトスの名前を口頭で伝えたり、書面に残したりすることが禁止に。そうして後世に彼の名が残るのを阻止しようとしたんです。

ですが、現代にも彼の名前は残っています。当時は名前を書かずに事件のみが伝えられていたのですが、いっぽうで記録抹消刑を無視してその名も残す人たちがいたためです」

ここで気になるのが、「ヘロストラトスはどんな人?」ということ。
しかし、「生前の様子をつづった資料は現存していません」と藤村さんは明かす。

「『有名になりたい』という気持ちが強かった彼に対し、社会的地位の低い人といったイメージを持つかもしれません。ですが現存資料はありませんから、とてつもない権力者だったのかもしれません。彼がどうしてそこまでして有名になりたかったのかも、いまだ不明です」

また古代の迷惑行為をラインナップした「有名言行録(著:ウァレリウス・マクシムス)」

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