サザン“長生き”の裏には原由子の存在…評論家語る人気の秘訣
でバラードを披露。
「『ふぞろいの林檎たち』(’83年・TBS系)の主題歌ともなった名曲。“こんなしっとりした曲も歌うんだ”と、そのギャップに驚かされました」
“原坊(ハラボー)”こと原由子の存在も大きかったという。
「『私はピアノ』(’80年)、『そんなヒロシに騙されて』(’83年)ではボーカルを担当。桑田さんが生み出すメロディを楽譜に起こし、サポートしたといわれ、制御不能に見える桑田さんたちを、穏やかにとりまとめている姿が印象的。“売れたら別れる”ケースが多い芸能界で、大学時代に知り合い、仕事でも生きるうえでもパートナーであり続ける理想的な夫婦像に、誰もが憧れているはずです」
そんなサザンは’80年代以降も、多くの楽曲が主題歌、CMソングに使用され、愛され続けている。
「湘南をイメージする曲は、海沿いのドライブで聴きたくなるし、『ピースとハイライト』では、時の政権に対する痛烈な皮肉だと話題になりました。がんになられてからは、桑田さんの命に対するメッセージ性も前面に。
あらゆるジャンルの曲があり、なかなかカテゴリー分けできないのも魅力。あえていうとすれば“サザン”というジャンルとなるでしょう」