50代パート事情 高平均年齢の職場ならおばちゃんも新人扱い
それぞれのお客様が何を買ったかを記録しておき、ゴルフ場を出るときにまとめて清算する。一人ずつ買い物をしてくださるならいいのですが、何人か立て続くと、どなたが何を買ったのか混乱してしまって……。あとから在庫を確認して、数の少ない商品を見て、何を売ったか確認したりしています」
長年の会員には、何も言わなくても、決まった飲み物を出すこともサービスのうち。衰えてきた記憶力は、おばちゃんならではの愛嬌でおぎなっているという。
「この年になると、正直、お顔とお名前を一致させるのはすごく難しくて……。なんとなくお名前やヒントを伺って“どれだっけ”と考えているうちに、『ボクらはお茶です(笑)』と答えを教えてもらうこともあります」
苦手なこともあるが、家庭を心地よく保つために、培ってきた“主婦力”はお客様にも好評だ。
「たとえば、何か買ってもらったときに『ありがとうございました』だけではなく『今日は暑いから、水分を十分に取ってくださいね』と一言加えると、お客様が喜んでくれるんです。そんな心配りができるのは、今までの主婦業のおかげかなと思います」
「女性自身」2021年5月25日号 掲載