2021年12月5日 06:00
「先生も103歳まで生きそう、と…」66歳年下秘書が語った寂聴さん最後の日々
いま考えても、あの日の夕方に先生と2人だけの時間が持てたことは本当によかったと思います」
■最後まで遺言を書かなかった寂聴さん
寂聴さんが名誉住職を務めていた岩手県・天台寺には記帳のために大勢の人が訪れた。また12月9日(木)13~16時、京都の曼陀羅山寂庵では「偲ぶ会」が開催される。式典はなく、寂聴さんを慕う人たちが焼香をするための会だという。
寂聴さんと瀬尾さんの対談集『命の限り、笑って生きたい』(光文社)のあとがきには、寂聴さんのこんな言葉も掲載されている。
《「周りが迷惑するから、早く遺言を書いてください」、会計士の先生と顔を合わせるたびに、そうせっつかれているんですけれど、いざ遺言を書こうとすると次々と事件が起こるから、全然書く暇がない。結局、書けないんじゃないかしら》
「法話の会でも遺言についてお話ししていましたが、先生は正式な遺言も覚書も残してくれなかったので、今後のことを決めるのは大変です。密葬は身内だけで寂庵で済ませました。お骨は、お墓を作った天台寺には納めると思いますし、故郷の徳島にも分骨することになると思います。
決まっていないのは私自身の今後も同じです。