携帯電話の普及で過去の遺物となりつつある公衆電話だが、その価値が見直される出来事が起こった。Fox9などが報じている。
米ミネソタ州アンドーヴァーに住むブライアン・デイヴィスさんは、昨年秋に自宅の敷地の隅に公衆電話を設置した。
設置にかかった費用はおよそ800ドル(約10万円)。加えて固定電話料金が毎月20ドルかかる。レンガを敷き、ベンチとゴミ箱も置いて、ちょっとした休憩スペースとなっている。
「正直に言ってビジネスとしてはまったく儲からないよ。破産だね」と、デイヴィスさんはFOX9の取材に対して冗談めかして語り、設置した理由について次のように明かした。
「ずっとやりたかったことなんです。いまは、すべてをスマートフォンで済ませたり、メッセージを送り合ったりする時代になりました。
でも、それ以前はどんな生活を送っていたのかと、みんなに思い出させるのって楽しそうだなと思って」
デイヴィスさんの近所に住むティム・マレックさんはFOX9の取材に応え、「最初は困惑したよ。過去からやってきたみたいで。僕の12歳と9歳の息子たちは、これが何なのかも知らなかったくらいだ」と話す。
地域の人々からは人気があるそうで、スマートフォンで公衆電話の写真を撮っている姿が時々見受けられるそうだ。