2023年4月23日 06:00
知育絵本の歴史は『ウォーリーをさがせ!』から始まった
大人も子供も夢中になった『ウォーリーをさがせ』
住んでいた場所は違っても、年齢が近ければ「そうそう!わかる」って盛り上がれるのが、青春時代、夢中になった本の話。活躍する同世代の女性と一緒に、“’90年代”を振り返ってみましょうーー。
「イギリスのイラストレーターであるマーティン・ハンドフォード氏が、’87年に出版した絵本『ウォーリーをさがせ!』(フレーベル館)は、’90年代になって日本でベストセラーとなりました。細かく描かれた大勢のキャラクターのなかから、赤と白のボーダーシャツ姿で、丸メガネをかけたウォーリーを探すというゲーム感覚で楽しめる絵本。銀行や歯科医院、美容院など、待ち時間が必要な場所に置かれていたので、手にしたことがある人も多いでしょう」
こう話すのは、世代・トレンド評論家の牛窪恵さん(55)。それまでの絵本といえば子どもが読むものだったが、同書には大人たちが目を輝かせた。
「かわいいウォーリーのキャラクターは、ポップアートとしても楽しめました。女性社員の多くが内勤だった当時、職場でのお昼休みに、制服姿で同僚たちとウォーリーを探して盛り上がっていたのではないでしょうか。