くらし情報『米軍基地から流出か…発がん性疑い「PFAS」が多摩地域の住民の血中から検出』

2023年5月25日 06:00

米軍基地から流出か…発がん性疑い「PFAS」が多摩地域の住民の血中から検出

こうした事実を受け、多摩地域の住民の血液検査を分析している京都大学(環境衛生学)の原田浩二准教授も、「横田基地が主要な汚染源であることは疑いようがない」と断じている。

PFAS汚染が深刻な沖縄で調査を行う環境NGOインフォームド・パブリックプロジェクト代表の河村雅美さん(琉球大学非常勤講師)もこう指摘する。

「基地や飛行場では、恒常的にPFASを含む泡消火剤が使用・蓄積されているため、沖縄でも周辺の土壌や近隣の河川、さらに湧き水を利用した公園の水からも高濃度の汚染が見つかっています」

懸念されるのは、汚染された水を摂取した場合の健康への影響だ。前出の原田さんは、こう話す。

「長期間にわたって摂取した量が多い方は、一定の疾患にかかりやすくなるといわれています。たとえば、血中のコレステロール値が上がる脂質異常症や、甲状腺機能低下症、腎臓がんなどにも影響していると考えられています」

このほかにも、妊娠しにくくなる、精子の数が減少するなどの生殖機能への影響や、子どもの成長の遅れ、さらには乳がんや前立腺がんへの影響も指摘されている。

「多摩地域の住民で血液検査を受けたある女性は、『適正体重なのに、親子で脂質異常。

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