エベレスト登山中に意識を失った中国人女性が、救助にあたったシェルパへの費用の支払いを拒否し国内外から非難を浴びている。
CCTVによると、湖南省出身のリュウさん(50)は先月18日、エベレストの山頂付近の“デスゾーン(気温が極端に低く、酸素が不足している、特に危険な場所)”で意識を失って倒れているところを発見された。リュウさんの顔は氷に覆われ、酸素は底をつき、手は凍傷で黒ずんでいたとINSIDERは伝えている。リュウさんを見つけた中国人のハンさんと彼のシェルパは、彼女を安全な場所へ移そうと2人がかりで運んだが、悪天候もあり200メートルほどしか移動できなかったという。
CCTVによると、ハンさんが絶望して途方に暮れていると、登山チームの仲間シェイさんと運良く会うことができたという。彼に付いていたベテランシェルパが「1万ドルもらえるなら助ける」と持ちかけると、シェイさんは「彼女は払うだろう」と意識のないリュウさんに代わって承諾。シェイさんのシェルパがリュウさんを背負い、ハンさんと彼のシェルパ、そしてシェイさんの3人は交代でリュウさんの足を高く持ち上げて血流を促しながらベースキャンプまで彼女を運んだ。