新紙幣は24年7月に流通と発表 ピン札不足や偽造防止はどうなる
国の思惑どおり、新紙幣以降はキャッシュレス決済の利用機会が増えると思います。
第三の目的は経済の活性化です。先に述べた自動販売機などの改修で機械メーカーは今、特需状態。ほかにも恩恵を受ける企業は多いと思います。 新紙幣の流通が始まっても、現紙幣が直ちに使えなくなることはありません。これまで日本銀行が発行した53種類の紙幣のうち、現在22種類が使えます。
昭和61年で発行を終了した聖徳太子の1万円札も、昭和49年までの板垣退助の100円札も、明治18年〜昭和33年までの大黒様の1円札も、今もまだ、額面どおりの価値で利用できます。
しかし、古い紙幣はプレミアがつくため、古銭として価値が高いでしょう。
先ほど挙げた板垣退助の100円札はもっとも古い時期のもので未使用だと5千円、美品なら1千500円の買取価格がつくことも。現1万円札も新札のまま保管しておけば、20〜30年後に価値が上がっているかもしれません。
ひとつ心配なのは、年末以降、現紙幣の未使用“ピン札”が不足する事態です。すでに現紙幣の印刷は終了しているからです。
キャッシュレス決済が浸透しても、お祝い金やお年玉などピン札を使いたいシーンもあるでしょう。