岩手県でクマに襲われ70代女性が死亡…自然保護課が語った捕獲・殺処分の「現状」
このことがニュースで報じられると、秋田県庁や美郷町役場に『クマがかわいそう』『なぜ殺すんだ』とクレームの電話が殺到。職員たちの業務に支障をきたすほどだったといいます」(前出・全国紙記者)
■今年度の殺処分は250頭も苦情の電話はほぼナシ
今回クマによる人身被害が大々的に報じられた岩手県だが、捕獲や駆除の状況はどうだろうか?そこで本誌は20日、岩手県庁環境生活部の自然保護課に話を聞いた(以下、カッコ内は全て担当者)。
まず担当者によれば、「基本的には県内で許可を出して、市町村の方で捕獲を実施することになります。クマは保護もしなければいけないという面もありますので、被害があった場合、その個体に対して捕獲の許可を出すという形です」とのこと。
なお今年度は、8月末時点において捕獲したクマは263頭だという。その上で、「クマを保護する視点もあるため、捕獲上限数を毎年決めております。今年度は上限を686頭と決めています」と教えてくれた。いっぽう、捕獲されたクマは全ての個体が殺処分されるというわけではないようだ。
「クマが危害を加えたわけではなく、ただ迷い込んできた場合などは、街中で捕獲した後に印を付けて山に放すこともあります。