岸田首相がひた隠す不都合な真実「年金は賃金に追いつかない!」老後資金は2400万円不足へ
「毎年4月に年金受給額が見直されます。以前は、物価や賃金の上昇に合わせて、同じように受給額も上がっていく仕組みでした。しかし、厚生労働省は、少子高齢化などによる年金財政の悪化を理由に、マクロ経済スライドを導入。その結果、受給額の上昇は抑制されることになりました」
ただし、賃金や物価が上がらず、年金の受給額も上昇しないときは、マクロ経済スライドは発動されないことになっている。
「長引くデフレで、過去に3回しか発動の機会がなかったマクロ経済スライドですが、今年4月の改定で3年ぶりに発動されました」(北村さん)
今年の年金受給額は、物価や賃金の上昇をうけ、本来2.8%上昇するはずだったのが、マクロ経済スライドの影響で、2.2%の上昇に抑制されたのだ(67歳以下の場合)。
政府が目指す持続的なインフレがおきた場合、毎年のようにマクロ経済スライドが発動されることになる。さらに、スライド調整率は公的年金全体の被保険者の減少率などで決まるため、この人口減少社会において、調整率の値は次第に大きくなると試算されている。
「年金の受給額は上がってはいきますが、それ以上に物価が上がり支出も増えることになる。