夫と死別後3割の女性が“貧困”に陥る…年金収入も100万円未満の衝撃事実
「シングル高齢者で夫と『死別・離別』した女性の資産状況を調べてみたところ『100万円未満』と答えた人が22.9%も占めています。
夫と死別した高齢女性の経済状況は非常に厳しいのですが、自分の懐ろ具合を話すことは恥ずかしいと思う人も多く、本人から発信が少ないため困窮の実態が社会で認識されていません。生活保護に頼らず、ギリギリの節約で切り詰めている人も少なくないのです」
家族の支えが老後の生活困窮を防ぐといわれていたが……。開業医の夫と10年前に死別した常盤典子さん(76歳・仮名)が語る。
「夫は公立病院の勤務医でしたが、年金受給の資格期間に満たないうちにクリニックを開業し、その後も手続きをしていないため、夫が亡くなってからの年金収入は基礎年金の月6万6000円だけです。
一人息子は医学部を出て医師として働いていますが、子どものころから、私が教育を押しつけたことで折り合いが悪く、孫にも会わせてもらえません。当然ながら家計を支援してくれることもなく、それまで高級といわれるマンションで暮らしていましたが、管理費や固定資産税が支払えなくなり売却。月7万円のアパートをついのすみかにすることに決めました」