「人のお金の使い方は非合理なもの」行動経済学を知ればムダ消費を防げる!
(写真:Hakase/PIXTA)
「行動経済学を知ると、自分の不合理な判断パターンや行動のクセを知ることで、ムダな消費行動を避けることもできます。つまり、自分では賢く節約をしているつもりでも、行動経済学に基づくと、無意識のまま不要な出費をして損をしている場合がとても多いんです」
そう話すのは、行動経済学に詳しいマーケティング&ブランディングディレクターの橋本之克さん。行動経済学とは、心理学の要素を取り入れた新しい経済学のこと。
近年では行動経済学の分野から多数のノーベル経済学賞の受賞者を輩出しており、その理論はビジネスだけではなく、さまざまな分野でも広く取り入れられ始めている。
年末年始に向けて何かとお金を使う時期。売り手側も、あの手この手の心理戦で販売機会を狙っている。
「レジ横に置いてあるお菓子をついついカゴに入れてしまう人は多いのではないでしょうか。あそこにお菓子コーナーがあるのは、初めに高いものを買おうとすると、後からそれより安いものにお金を払いやすくなる『感応度逓減性』を狙っていると考えられます。
また、セールのとき、元の値段を二重線で消して、あえて元の値段がわかるようにしたうえで値引き後の値段を表示していますよね。